原宿から広がる「りんご並木」|都会の自然がつなぐ人とコミュニティ

こんにちは。「Midori_Times.net」編集部です。

原宿の通りを歩いていると、季節ごとに表情を変えるりんごの木に出会います。春にはかわいらしい白い花が咲き、秋には実が色づきます。東京の真ん中で、その存在はどこか優しく、街を訪れる人の記憶に残ります。今回はこのりんご並木にまつわるエピソードや、りんごの木から生まれたコミュニティをご紹介します。

名産地との交流から生まれたりんご並木

原宿のりんご並木のルーツは、長野県飯田市にあります。飯田市はりんご並木をシンボルとするりんごの名産地です。

2010年ごろ、飯田市の座光寺地区を訪れた渋谷区原宿の町内会の方々がりんご並木を目にし、原宿のキャットストリートにも植えたいと考え、座光寺から24本の苗木を送っていただきました。

こうして植えられ、育てられてきたりんごの木は、現在、キャットストリートを中心としたさまざまな場所に広がり、原宿駅前の商業施設「WITH HARAJUKU」の3階のパークからは、りんごの木とともに原宿の街並みを見渡せます。また、渋谷区内の小学校や商業施設にも植えられ、それぞれの場所で大切に育てられています。

原宿生まれのシードルと「おんでんアップルロードマーケット」

原宿に植えられているりんごは、甘さと酸味のバランスの良さを特徴とする「ふじ」という品種です。

座光寺から送られた24本の苗木が育ち、実ったとき、「せっかくだから商品にしよう」と原宿と座光寺の人々が協力して、原宿生まれのりんごのお酒「座光寺×表参道シードル」を作りました。

また、このシードルの完成を記念して始まったイベント「おんでんアップルロードマーケット」には、原宿で日々りんごの世話をする方々や、座光寺の方々も多数参加しています。交流の場として毎年盛り上がりを見せています。ちなみに「おんでん(穏田)」はキャットストリート周辺の古い地名です。

さらに2023年には、原宿のりんごとシードルの魅力をより多くの人に知ってもらうため、キャットストリートの地域コミュニティを運営する中村元気さんと、Webマガジン「NEUT Magazine」と共同で、「NEUTON」というシードルも発売されました。

小さな木に見る未来のまちづくりとは?

原宿のりんご並木は、決して大規模な自然ではないかもしれません。しかし、1本1本の木が人とコミュニティをしっかりつないで、確かな価値を生み出しています。

都市のなかに自然を取り入れること。それをきっかけにコミュニティが生まれ、持続可能な循環へとつないでいくこと。その積み重ねが、これからのまちづくりに求められていることなのかもしれません。

原宿を訪れた際は、ぜひりんご並木に目を向けてみてください。小さな実の向こう側に、まちと環境、人のつながりが見えてくるはずです。東急不動産は、これからも人と自然が共生するまちづくりを進めていきます。