【WEBいきもの図鑑】06|アオスジアゲハ

こんにちは。「Midori_Times.net」編集部です。

広域渋谷圏に暮らすいきものたちを紹介するWEBいきもの図鑑。第6回は、都市の空を軽やかに舞うアオスジアゲハです。

黒い翅に鮮やかな青緑色のラインを持つアオスジアゲハは、春から秋にかけて、公園や街路樹、屋上庭園などで見られます。すばやく直線的に飛ぶ姿はとても印象的で、思わず目を奪われた経験のある方もいらっしゃるかもしれません。

そんなアオスジアゲハは、都市のみどりのあり方と深く結びついているいきものでもあります。特徴や生態を見ていきましょう。

アオスジアゲハの特徴は?

アオスジアゲハ(アゲハチョウ科アオスジアゲハ属)の成虫は、翅を広げると6〜8cmほどになります。黒地に青緑色の帯模様が入った姿はとても美しく、都市部でも比較的よく見られる大型の蝶のひとつです。春から秋まで活動し、蜜を求めて花から花へすばやく移動します。

一方、幼虫期は特定の植物に依存しています。幼虫の主な餌となるクスノキやタブノキがなければ、アオスジアゲハは子孫を残すことができません。都市の街路樹や公園に植えられたクスノキなど、私たちが何気なく見ているみどりは、アオスジアゲハにとって大切な子育ての場です。

食物連鎖のエネルギーを支える存在

続いて生態系の中で果たしている役割を見ていきましょう。

アオスジアゲハは、花の蜜を吸う際に花粉を運ぶポリネーター(花粉媒介者)の役割を担っています。以前、WEBいきもの図鑑でご紹介したセイヨウミツバチのように大量の花粉を運ぶわけではありませんが、さまざまな花を訪れ、植物の受粉を助けています。

都市のなかで花が咲き、実を結び、次の世代へとつながっていく背景には、アオスジアゲハをはじめとする小さないきものたちの働きがあります。

また、アオスジアゲハの幼虫は、鳥やクモなどの捕食者の餌となる存在です。結果として植物と捕食者とをつなぐことで、食物連鎖におけるエネルギーの流れを支えています。都市でクスノキなどが減り、花の咲く場所が少なくなれば、アオスジアゲハの数も減ってしまうでしょう。

都市のみどりとアオスジアゲハ

東急不動産は、広域渋谷圏における生物多様性の保全をめざし、商業施設やオフィスビルの屋上緑化や植栽、緑地整備などを進めています。みどり豊かな空間は鳥や昆虫にとっての中継地点となり、都市に点在する緑地がつながることで、広い範囲を移動する生きものにとってのネットワークが形成されます。

春から夏にかけて、ビルの合間を青緑色のラインを描くように飛ぶアオスジアゲハの姿は、都市にみどりが根付き、小さないきものたちの繁殖が続いている証でもあります。

東急不動産と地域環境計画が行っている生物モニタリング調査でも、東急プラザ原宿「ハラカド」、フォレストゲート代官山、渋谷サクラステージといった複数の場所でアオスジアゲハの姿が確認されました。

東急不動産は引き続き、人と自然が心地よく共生できるまちづくりを続けていきます。