【WEBいきもの図鑑】09|カワセミ
こんにちは。「Midori_Times.net」編集部です。
広域渋谷圏に暮らすいきものたちを紹介する「WEBいきもの図鑑」シリーズです。今回取り上げるのは「飛ぶ宝石」とも呼ばれる美しい野鳥、カワセミです。
鮮やかな青とオレンジの体色、小さな体からは想像できないほどの素早い動き、水辺をすっと飛び去るその姿は、思わず目を奪われます。早速、カワセミの生態や人との関わりについて見ていきましょう。
水辺の自然とともに。カワセミはどんな鳥?
カワセミ(ブッポウソウ目カワセミ科)は、世界中の温帯から熱帯域にかけて広く生息する、体長は約15〜20cmの野鳥です。スズメよりやや大きく、背中は光沢のある青色、腹側はオレンジ色で、その美しさから「飛ぶ宝石」とも呼ばれています。長くてまっすぐなくちばしも特徴で、水中の獲物を捕らえるのに適した形をしています。
飛ぶスピードはとても速く、水面すれすれを一直線に飛ぶ姿が印象的です。木の枝などにとまって周囲を見渡し、魚を見つけると一気に水中へ飛び込みます。その姿は一瞬で視界から過ぎ去ってしまうことが多く、出会えたときは少し特別な気持ちになるかもしれません。
カワセミの暮らしは、水辺の環境と深く結びついています。主な餌は小魚やエビ、水生昆虫など。水がきれいで、これらの餌が豊富にいる場所でなければ生きていけません。また、土の崖や川岸に穴を掘って巣をつくる習性があり、繁殖にはそうした環境も必要とします。
明治神宮や渋谷川周辺にも暮らす、指標種

続いて生物多様性におけるカワセミの位置づけについて見ていきましょう。
カワセミは、水辺環境の良し悪しを示す指標種として知られています。先述のとおりきれいな水と、餌となるいきものが豊富にそろってはじめて暮らすことができるため、カワセミの生息する場所は生態系が一定のバランスを保っていると考えられます。
都市部では水質の悪化や河川のコンクリート化などにより、かつてはあまり見られなくなっていたカワセミですが、近年は、渋谷川周辺や明治神宮といった東京の真ん中でも生息が確認されるようになりました。
その存在は、都市部の水辺環境が着実に改善されつつあることを示す、ひとつのサインと言えます。
さいごに
普段、私たちが都市の中で川や水辺を意識する機会はあまり多くないかもしれません。しかし、水辺は多くのいきものにとって大切な生活の場となっています。
もし川沿いを歩く機会があれば、少し足を止めて水面や周囲の木々に目を向けてみてください。運がよければ、水辺をすっと飛ぶ美しい青い鳥の姿に出会えるかもしれません。その小さな姿の向こうには、水辺を中心とした豊かな生態系が広がっています。
東急不動産はこれからも、水辺や緑地の環境を大切にしながら、人といきものがともに暮らせるまちづくりを進めていきます。