【WEBいきもの図鑑】11|メジロ
こんにちは。「Midori_Times.net」編集部です。
暖かい季節になると、公園や街路樹から「チー、チー」という可愛らしい鳴き声が聞こえてくることがあります。黄緑色の小さな体と、目のまわりの白い輪が特徴的な「メジロ」です。
メジロは日本人にとって古くから親しまれてきた野鳥のひとつです。都市部でも比較的観察しやすく、渋谷周辺では明治神宮や代々木公園など街路樹のある多くの場所で見かけることができます。
メジロは愛らしい姿から人気の高い鳥ですが、植物と深い関わりを持ち、生態系を支える重要な役割も担っています。早速その暮らしを見ていきましょう。
メジロはどんないきもの?
メジロ(スズメ目メジロ科)は全長12cmほどの小型の野鳥です。目のまわりの白い輪が名前の由来で、頭部から背中にかけて鮮やかな黄緑色の羽毛に覆われています。
一年を通して日本各地で見られますが、とりわけ春先には花の咲く木々の周辺で活発に活動する姿が目立ちます。枝から枝へと軽やかに移動しながら花の蜜を吸う姿はとても愛らしく、双眼鏡がなくても比較的観察しやすい野鳥です。
初夏に繁殖期を迎えた後、秋から冬にかけては木の実や昆虫も食べて暮らしています。季節によって食べるものを変えながら、都市の緑地や公園、神社の森などさまざまな環境で生活しています。
花の蜜や木の実が大好き
そんなメジロの特徴のひとつが、花の蜜を好むことです。春になるとサクラやツバキ、ウメなどの花を訪れ、くちばしを花の奥に差し込んで蜜を吸います。花の周囲を忙しく飛び回る姿を見たことがある人も多いかもしれません。
この行動は、植物にとっても大切な意味を持っています。メジロが花から花へ移動する際、くちばしや頭部に付着した花粉が運ばれ、結果的に植物の受粉を助けます。以前ご紹介したセイヨウミツバチなどと同じように、メジロもまた植物の分布拡大に寄与するポリネーター(花粉媒介者)として、生態系で重要な役割を果たしています。
また、メジロは花の蜜だけでなく、柿やモチノキなどのさまざまな果実や木の実も食べます。木の実を食べた後、種子を別の場所へ運ぶことで植物の分布を広げます。これを「種子散布」と呼び、花粉の媒介と同様、植物の分布拡大につながっています。
都市の緑地をつなぐ小さないきもの

メジロは比較的小さな緑地でも生息できる鳥です。公園の樹木や街路樹、屋上庭園などを行き来しながら生活し、都市の中に点在する緑地同士をつなぐ役割を果たしています。
東急不動産が株式会社地域環境計画と共同で実施している広域渋谷圏の生物モニタリング調査でも、東急プラザ表参道「オモカド」、東急プラザ原宿「ハラカド」、渋谷サクラステージ、フォレストゲート代官山といった多くの施設でメジロの姿を確認しています。
メジロは決して珍しい鳥ではありません。しかし、その暮らしを知ると、都市の自然が多くのいきものによって支えられていることが見えてきます。
花の蜜を吸い、受粉を助ける。木の実を食べ、種子を運ぶ。緑地から緑地へ移動し、生態系のつながりを支える。私たちが何気なく目にしている小さな鳥は、都市の自然環境にとって欠かせない存在です。
東急不動産は、これからも身近ないきものたちに配慮しながら、人と自然が共生するまちづくりに取り組んでまいります。