【WEBいきもの図鑑】14|コシアキトンボ
こんにちは。「Midori_Times.net」編集部です。
広域渋谷圏に暮らす生きものたちをご紹介するWEBいきもの図鑑。今回取り上げるのは、黒い体に白や黄色の帯が入った、ちょっとユニークな姿の「コシアキトンボ」です。
池や噴水、水辺のある公園などで、スイスイと水面を飛び回るトンボを見かけたことはありませんか? コシアキトンボは、都市部の池や庭園などでも見ることができる、身近なトンボのひとつです。
その名前の由来は、腹部の付け根(腰のあたり)が白や黄色に見える特徴的な模様です。まるで腰の部分だけが空いているように見えることから、「腰空き(コシアキ)」と呼ばれています。
コシアキトンボはどんな生きもの?
コシアキトンボは、体長4cmほどの中型のトンボで、東アジアから東南アジアにかけて広く生息しています。
全体的に黒っぽい体色をしており、腹部の付け根(第3・4節)にある白または黄色の斑紋が特徴です。特に成熟したオスでは白い部分がよく目立ち、飛んでいる姿を見ると、独特のシルエットが際立ちます。メスや未成熟な個体では腹部の斑紋が黄色で、オスは成熟するにつれてこの部分が白くはっきりしてきます。
成虫は5月下旬から10月頃にかけて活動し、木立に囲まれた池や沼、公園の池など、流れの穏やかな水辺を好みます。都市部でも水辺とその周辺の緑が残されている場所では、その姿を見ることができます。
また、縄張り意識が強く、池や沼の周辺でオスのコシアキトンボが縄張り争いをする姿が見られることもあります。
水辺を飛び回るすばやいハンター
続いて、コシアキトンボの暮らしについて見ていきましょう。
コシアキトンボの成虫は、空中を飛びながら蚊やハエ、小さなガなどの飛ぶ昆虫を捕まえて食べます。水面の上を低く飛んだり、同じ場所でホバリング(停空飛翔)したり、ときには急に方向を変えたり。すばやい動きで獲物を追いかける動きは、まさにハンターそのものです。
一方、水中で暮らす幼虫は「ヤゴ」と呼ばれます。ヤゴは水の中で小さな水生生物などを食べながら成長し、十分に成長すると水面から陸へ上がり、羽化して成虫になります。
コシアキトンボの暮らしには、ヤゴが成長できる池などの水辺環境と、成虫が飛び回って昆虫を捕らえられる空間が欠かせません。
水辺と緑がつくる都市の生態系
都市の中にある小さな池や水辺は、コシアキトンボにとって大切な生息場所になります。
水辺の植物に昆虫が集まり、その昆虫をトンボが食べる。そして、トンボの幼虫であるヤゴもまた、水中の生きものを食べて成長する。小さな食物連鎖が、都市の中でも繰り返されています。
公園の池や水辺のそばを通りかかったとき、黒い体に白や黄色の帯をまとったトンボが飛んでいたら、それはコシアキトンボかもしれません。
東急不動産では、これからも生物多様性に配慮しながら、人と多様な生きものが心地よく暮らせるまちづくりに取り組んでいきます。